タイトルそのまま、NHKの新プロジェクトXがはじまる。
昨日、木曜日、始まる前の特集をしていたようで、忙しくまだみてない。
みてないのに書くのもなんだが。
以前のプロジェクトXは、最後の方はかなり脚色されていたようで。
我々からすると、”やらせ”なのだが、
テレビ局側では、もりあげるちょっとした、脚色となる。
国税には脱税でも、指摘された側にまわると、節税になるような。
以前のプロジェクトX、きっと最初はより、ドキュメンタリー、
現実に即したものだったのかもしれない。
(それこそこの番組自体で、プロジェクトXが作れるほどだろう)
回を重ねていくうちネタも絞り出すようになり、
もりあがらない、番組にならない、ことも多々増え、
少し少し、嘘いれてみようかなぁ、
我々からいうと”やらせ”、NHK側からすると”脚色”
やがて作られたものになったのかと思う。
(嘘は嘘であり、嘘でしかないが)
一平の通訳が、意訳が多かったと言われているが、
そんなようなもので、全体的に伝えたい事を伝えれば、
実際と同じものでなくてもいい、といった感じか。
日本の銀行はバブル時代、
世界10位以内に、ジャパンアズナンバーワンと吠えるように並んでいたが、バブル崩壊後、
一行消え、一行さり、山一証券、他ここがと思う銀行がつぶれ。
ある意味世界の頂点から次々とおち、日経平均も下でのたうちまわる。
技術では、ほこりをもち、世界で売ってきたのに、
世界は、高くて品質のいい、小さなことに親切な、競争力のない製品より、
安くて品質は微妙で、小さな親切より無駄なものをつけない、
そんなアジア製品を選びとる。
日本企業が世界から忘れられていく。
昔は海外にいくと、子供に大人に、ソニーソニーと言われたのに。
そんなボロボロの、日本企業ならびサラリーマンたちの心には、
そんな環境においても、
モノづくりをさせたら、我々は、日本はナンバーワンであるという自負は消えない。
つもるばかりの誇りにほこり。
ほこりで、ほぼみえなくなりそうな自負、誇り。
電化製品屋の手前にならぶ、C製の家電をながめ、くやしさがわいてくる。
知られず、24時間戦い、作り上げてきた高いけど品質のいい競争力のない商品を前に、
何を変えればいいのか、何をかえてはいけないのか、
我々のほこりを捨て、世界に迎合するべきか。
安くてシンプルで、売れればいい商品に切り替えるべきか。
ほこりにしがみついては、世界に置いて行かれてしまう、
そんな風に葛藤していた、
日本人設計者、研究者、営業マン、経営者、その他がいたかもしれない。
ため息をつき、家に久々に早く帰り、つけたテレビをいつもの習慣でNHKにかえ、
さめた夕飯を食べようと、一人箸をとった時、
”プロジェクトX"
耳に飛び込んでい来るささやき、そして中島みゆきの強い歌声。
”砂の中の銀河、みんなどこにいった、見送られることなく~”
引き込まれていく、妻の作った手料理を口に、ほめ忘れ見入る。
田口さんの渋いナレーション、
そして、自分と同じ一介のサラリーマンたちの、
孤軍奮闘に、冷たいものがほほにつたう。
自分がないている。はっと気づいた。(ナレーション田口風に)
今日の仕事のつらさが浄化され、
最後に、中島みゆきの、ヘッドライトテールライトの、
”ヘッドライトテールライト、旅はまだ終わらない”
に、持っていた箸に気づきそっと置き、
もう少し、我々のやり方で頑張ってみよう、と信二は思った。
みたいな。
それが正解かはともかく。
プロXは、やらせがあったかもしれないが、
日本人サラリーマンの、そんな危機感、あせり、迷いを、
浄化し、エールを送り、折れそうな心を支えてくれた番組であったろうと。
そこに、この番組の意味があったのではと思う。
(嘘はだめだけど)
ちなみに、日本人は、AからBに行く間に、”正しくいく”ことに、
こだわる民族だそうだ。
正しく、お天道様に恥じない、を大切にするとのこと。
マラソンをじっとみるのは日本人ぐらいだと聞いたことがある。
(真偽は確認してません)
ちなみにC国では、AからBにいくには、どんなルートでも、
つけばいいらしい。(以前NHKでいっていた)
香港の人がいっていたが、結果成功すれば、過去が多少薄暗くていいとのこと。
日本人のメンタルとは違う。
プロジェクトXは、本来の正しいモノづくりをする日本人の番組を作る過程で、
ある意味日本的でない作り方で、番組をつくちゃった。
(嘘はいかんし、自分も泣いた番組が、嘘だったら怒る)
でも、繰り返すが旧プロは、
我々日本人サラリーマンに果たした役割は大きかったと思う。
話しはまたそれるが、
すごく昔、アメリカに家族で駐在していた友人に会いに渡米した。
そして一緒に、雑貨屋、昔の田舎にあったような、よろずや、
日本のものがあれこれある、小さなよろずやに一緒にいった。
こんな菓子、おばあちゃんの家にもない、というような懐かしい菓子など。
友人が、「日本だと、絶対買わなかった菓子が、駐在長くなるとおいしく感じるのよねぇ」とそれを手にした。
そこはビデオレンタルもしていた。
入口にならぶビデオレンタル省スペース、低い棚の一番上に、
ボロボロになった、並ぶ”プロジェクトX”のビデオ。
遠い異国の地で、日本のものがあれこれ売られている、
アメリカの小さなよろず屋にならぶ、
借りられて借りられてボロボロになった”プロジェクトX”のビデオに、
手にした、おばあちゃんの仏壇にありそうな、和菓子の詰め合わせが、
うるんで見えなくなる。
不覚にも泣きそうになった。
ビデオなので並ぶと圧巻なのだが、
どの回も、どの回も入れらた箱がボロボロで、
まるで、日本人サラリーマンのようである。
今みたいに、LINEもない、メールもまだ一般的でなく、
電話の時代の大昔である。
電話をかけるとき、先にいくらかかるか、切ったあとに連絡がはいるようにかけ、
終わったあと、値段にひぃーーというやつ。
(別友達は、彼が、まじプロジェクトXのようなところに赴任していて、
電話がきこえず、えーーー、えーーと言っているうちに切れ、関係も友達が切った。)
また話がそれた。
そう今でも、その小さなよろず屋にならんでいた、
借りられ借りられボロボロの”プロジェクトX”が目に浮かぶ。
どんな日本人サラリーマンがこれを借りてみていたんだろうと思う。
疲れて帰って、海外によくある、薄暗い部屋、
長期借り上げアパートの一室で、すべりこませる、プロジェクトXのビデオ、
ため息をつきながら、一人、少し高いバーボンをグラスに流し込み、
冷蔵庫に、週末買った漬物を思い出し、とってこようかと思った時、聞こえてくる、
”プロジェクトX”に、やっぱり、柴漬けときゅうりのキューちゃんをとってこようと立ち上がる。
慣れない土地で、競争からおちていく商品をうるサラリーマン、
日本の為に食料調達に戦うサラリーマン、日本のために、資源を確保しようとするサラリーマン、
建設の権利を、どうやったら違法にならず違法ぎりぎりで現地で力があるやつにとりいり、
日本がとるか、沢庵を口に考えるもうすぐ退職のサラリーマン。
我々の後ろには沢山のサラリーマン、一人母子家庭状態で子供を育てた妻たち、
そんな人々の道がある。
(だんだん、文章がプロジェクトX化してきた。)
バブル崩壊後、勢力をのばしてくるアジア勢に、昔と違い汗と涙を流しながら、
経費かけたくありませんの会社、いい言葉でいえば少数精鋭、
の言葉のもと、辞令一つで海外に送られ、数人で海外で戦うサラリーマンたちの疲れた夜、
そっと心をささえたたのが、日本から家族から送られた、よろずやから借りた、
”プロジェクトX”だったとしたら。そんな、海外駐在経験者はいると思う。
口にださないだけで。
私の夫も、国益のため会社のため、なにより妻のため、
都合のいい少数精鋭の名の、数人で、
海外にいくときは、”いきたくねぇ~”といいながら海外にいき、
数語で動いてくれる、読心術をもつ、日本人サラリーマンと違う、
言葉をつくさないとわからんちんの外人を相手に、戦っている。
今日も国内でも、海外でも、国益のため、リアルプロジェクトXが毎日繰り返されている。
今度の新プロジェクトXは、
やらせで終わったあとだけに、作りにくいかと思うが、
”光るきみへ”がうけているようなので、
まあ、やりすぎず、ないことはさすがに盛り込まず、
前のような感動を、すべてのサラリーマンに届けてほしい。
個人的に、日本人サラリーマンは優秀と思う。
へんに、海外のスマートさをまねず、
泥臭くていいと個人的に思う。
まあだからといって、有給がとりにくだとか、残業が多いは、
だめだけど、
残業をしたくなるほど面白いとか、仕事が面白くてしかたがない、
チームで一丸となり頑張り結果がでたあとの一体感、高揚、
組織だからできることもある、組織だから味わえることもある。
どの仕事でも、心からその仕事をしている、ある意味楽しんでいるであろう人は、
自分の時間を人生を、生きていると思う。
今日は出社したいくない。すべてのサラリーマンの朝の儀式だが、
よっし、今日も日本の経済まわしてきまっす、と、
日本のかなりを占めるサラリーマンが、
プロジェクトXに元気をもらい、一日をはじめ、
日本の経済が、どんどん活発になることを、
せつに願う。